ジェネリック問題?|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

ジェネリック問題?

衆院厚労委員会:吉田統彦議員がジェネリック問題等質問&存在感を示唆

 313日、衆院厚労委員会(新谷正義委員長・医師・帝京大卒)が開催。歯科にも理解のある吉田統彦衆院議員(名大医学部卒・愛知学院歯学部眼科・非常勤教授)が“医薬品・ジェネリック”問題をはじめ、特に能登半島に絡む問題点を通して薬業業界の課題、“医師の働き方改革”について政府を問い質したが、その存在感が印象的であったことで質問内容を政府・予算委員会委員に印象付けた。要旨は以下の通り。

 

遺伝子治療とアカデミックの関係・あり方について武見敬三厚労大臣の答弁においては、「私の質問の答弁になっていないですよ。それは、役人が書いた文章が間違っているからで。大臣は悪くないです()。臨床現場を知らないので、仕方ないですが、それでは、笑われますよ。今、この委員会で学者が聞いていたら、笑い者になりますよ、というより世界から本当に相手にされなくなりますよ。大臣に期待しているのですから頼みますよ」と笑いながら大臣が揶揄される場面もあった。それを受けて政府参考人(厚労省幹部)が答弁すると「そうですよ。それが正しい答弁・情報です」と納得し質問を続けた。

 

薬価の引き下げは、国の医療費抑制や国民の医療費負担の軽減にもつながる反面、製薬企業の利益が減少し新薬の研究開発が難しくなってしまうという問題が以前から指摘されていたが、「“薬価を下げて財源を作り医療費に回す”というシステムはもうやめませんか。毎回この繰り返しです。薬業の世界も辟易・困惑しているでしょう。先発・後発(ジェネリック)の問題は可決しませんよ」と強調。特に医療用医薬品不足の問題点 医薬品安定供給を考える必要がありますが、日本のように長期間にわたって 供給不足が続いている先進国はないです。供給不足は後発医薬品だけの問題ではなく、 医薬品の製造能力の低さやサプライチェーンの弱さは 日本の医薬品全体にもかかわる問題ですよ 」。現実には、「 医薬品供給不安」「後発医薬品の供給問題偏在」「医薬品流通 サプライチェーン強靭化」などが課題になっている。

 

同時に働き方改革が以前から話題になっていることにも言及。「病院の医師募集広告で、ネットには問題あるものがありました。掲載要件では、医師は来ません。これは厚労省としてチェックする必要ありますよ。米国の病院勤務医師の給料は高いですが、日本は安いです。だから退職する。すると基幹病院として機能を果たせないので、派遣していた医師を引き戻す。すると戻された中小病院は通常の病院機能を果たせなくなり、まさに地域医療が崩壊です。地方なら特にそうです」と臨床現場を報告。すると「田村(憲久)先生委員も頷いていますが、三重県もそうですよね。先生方が地元に戻ると必ず聞かされる話ですよね」と与野党を超えて訴える場面もあった。「本当に、日本の医療の危機です、危ないですよ。日本の遺伝子治療・創薬しかり、海外からすれば、周回遅れです。武見大臣には、情報の正確さとスピードを意識して下さい。世界は動いてますよ」と力説した。

 

「現実には後期高齢者が増加しているが、少子化対策に重点がおかれ関心・対応が移っています。それも理解できます。政府は、医療DXの推進、医療・介護・福祉、地域包括医療の推進していく。こうした政策を何年繰り返すのですか。現状を踏まえれば、「情報が遅いし、旧体制での対応では無理です。診療報酬、薬価改定など抜本的に改革することない対応の繰り返しです」とし、問題項目の議論深化は敢えてせず、問題点の指摘に止めていた。残念ながら、落ち着いてき能登半島地震に関連した対応として歯科については、その後質問者からされることはなかった。

 

衆院厚労委員会の主な委員:橋本岳(父=故橋本龍太郎元総理大臣)、川崎秀人(父=川崎二郎元厚労大臣)、塩崎彰久(父=塩崎恭久元厚労大臣)、田村憲久、三ツ林裕巳(日歯大生命歯学部内科学教授・日大卒)、山井和則、阿部知子(医師・東大卒)、井坂信彦(医師・神戸大卒)、中島克彦(医師・帝京大卒)