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日歯・石川県歯会等の能登半島地震震”への対応
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“能登半島地震震”への対応:日歯・石川県歯会等「今は、状収集に専念・対応は今後」

 

“能登半島地震”が、11日に発生。2025年新年の挨拶に困惑を余儀なくされた。日本歯科医師会(日歯)、石川県歯科医師会、日本歯科技工士会、日本歯科衛生士会もその対応に追われることになった。1995年:阪神淡路大震災、2007年:新潟中部大震災、2011年:東日本大震災などが想起される。15日、オクネットとして現状認識について電話取材をしたが、日歯では「情報収集に努めているところ。具体的な対策には、まだ決めていません」(広報課)とした一方で、石川県歯科医師会は、「対応に追われており、すべて、これからではないかと思います」(事務局)と述べるに止まっていた。さらに、日本歯科技工士会は「情報を集めているところです。人的にも、技工士会は極めて少数ですし、県内でも半島という地域性もあり、被災された会員の有無の確認は容易ではないと。とにかく現在は、情報収集です」(事務局)。やはりどの組織も情報集に追われていたが、今後の対応については、日歯が既に作成した「日本歯科医師会害対応」(2015)」に則り今後、具体的に展開されてくると想定されている。

 

一方、同日のNHKの報道では、今後の課題として賀来満夫・東北医科薬科大学医学部 特任教授(医師・東北大学名誉教授)が「震災避難難民の現状について、飛沫感染、区空気感染があるので、避難所でも注意点として、まずは、自身の感染防止と他人に移さない姿勢を自覚すること。衛生的な手洗い、咳エチケットへの対応(ティッシュの利用等)などが必要です。避難して一週間も経つと歯磨きがしたくなったり、口のなかが気になり出します。口の中は重要で、これを“口腔ケア”と言いますが、これが大事です」と歯科分野にも言及し説明した。ただし、最新情報として、インフルエンザ・新型コロナの患者増加の報告も目立ち始め、感染症対策として注意を促していた。

 

被災害時に歯科が目指すべき方向として、日歯は、「大規模災害発生直後の迅速な初期対応 、「中長期にわたる避難生活者への対策」「地域歯科医療の速やかな復旧等の実施 そのために重要なことは、 「地元行政はもとより、警察や自衛隊を始めとする災害時 対応に係る各組織・団体との連携の構築 ・被災した都道府県歯科医師会のみならず、日本歯科医 師会及び近隣の都道府県歯科医師会がそれぞれの役割 を果たしていく」としている。

また、 災害時に歯科が目指すべき方向を果たすために 事前に実施すべき目標として、

「災害発生から速やかな初期対応と、復旧までの継続的 支援を実施するための体制整備」  「災害に強い地域歯科医師会づくり・災害歯科コーディ ネーターの設置と、日歯及び近隣県歯科医師会、行政 等とのネットワークの構築」 を挙げている。

 

さらに、フェイズごとに求められる歯科保健活動 災害の時間軸で、求められるものは異なる 歯科に求められる災害時の具体例として、以下の通りのようだ。

○発災直後 ⇒生存被害者相互による緊急応急手当

○48時間以内 ⇒口腔顎顔面外傷への応急処置、 後方支援病院への搬送

○2週間以内 ⇒組織的な歯科医療救護活動(巡回歯科診療)、 避難所等での歯科保健指導 ⇒リストを作成し、診療を再開した 医療機関と連携

○数か月~ ⇒疼痛からの解放、栄養摂取可能な口腔内への再建 地域歯科医療機関への引き継ぎ ⇒中長期的避難者支援 (避難所等での歯科保健指導、 災害関連疾病の予防、口腔ケア)。

 

なおJDAT、(Japan Dental Allians Team(日本災害歯科支援チーム)の派遣・活動にも期待される。JDATは、災害発生後おおむね72時間以降に地域歯科保健医療専門職により行われる、緊急災害歯科医療や避難所等における口腔衛生を中心とした公衆衛生活動を支援することを通じて被災者の健康を守り、地域歯科医療の復旧を支援すること等を目的として、令和4年(2022年)32日に日本災害歯科保健医療連絡協議会が創設された。

 

 新年早々、当初の予定が狂い能登地震のニュースになったが、連日マスコミ報道。医療界もその対応に追われている。阪神淡路大震災ほか現地取材をした経験から、現地の緊張感・ボランティア関係者・行政関係者などの往来が印象的であり、その光景が蘇った。被災地での生活・歯科関係物品の供給、炊き出し、簡易風呂・トイレの立ち上げなどが避難民から喜ばれました。段ボールで間仕切りの一角での寝起き・睡眠などの生活を目の当たりにした。交通手段の苦労、今後の生活などの不安・嘆きの声から「貴方からも、偉い人に、言って下さいよ!」の言葉が忘れられないが、時間が立ちと口腔ケアに関連した、歯ブラシ・歯磨き剤など関連物品が喜ばれた。また、NHKラジオのリスナーから、唾液の出し方の説明が報告されるなど、避難時間の長期化すると対応が知らされる時間のあった。

いずれにしても口腔ケア、誤嚥性肺炎、唾液などの言葉がラジオ番組から聞かれるようになったことに改めて時代の変化を認識された。さらに指摘しておきたいのは、各地区歯科医師会の役員・事務局の苦労は想像以上だが、人数に地区ごとに相違があるのは当然であるが、中央でこの“地域特性”をどう理解するのか、ネット時代だからこそ改めて再考する必要があってもよさそうだ。