2023年歯科界の重大ニュース|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

2023年歯科界の重大ニュース

2023年重大ニュース:歯科界の方向性・反省・期待を示唆・考察・期待

 

 1年を振り返り、歯科界の重大ニュースを以下にピックアップした。読者各位からは異論がある選択でもあるが、参考にして、2024年への期待にしていただきたい。

 

○日歯会長で新執行部が誕生し、会長は堀会憲郎氏から高橋英登氏に交代

執行部一年目は前任者の政策整理の時期であり、2年目は、本格的に新会長が抱える政策推進の時期になり、会員の評価も始まる。期待が大きいほど、プレッシャーが強くなるが、“高橋カラー”の政策構築の時期になる。会長選挙では僅差であり、歯科界を二分する選挙結果であった。問題視された、日歯・日歯連盟、日歯学会の総合バランスの確保や相互信頼などが問われてくる。新時代を迎えて歯科界全体の舵取りをしていくことでもあり日歯、日歯連盟、日歯学会の3組織の相互による意思疎通は必須のようだ。

 

2024年診療報酬改定+0.88%に決定・保険項目は今後

診療報酬は会員がプラス改定を期待するが、政府・厚労省と厚労省で、データを活用しての主義主張の攻防の結果。診療規模を問わず今後の自院等の経営展望の重要な要素になる。疾病構造が変化している中での、社会ニーズにどう対応していくのか、“令和型診療形式”も普及している。現在は、まさに時代の移行期であり、歯科診療所の開業スタイルも激変の最中であると歯科医師の自覚が問われている。診療の効率・精度を推進する技術革新と令和型診療の明確な基本姿勢が必要。

 

○島村大参院議員が急逝

神奈川県選挙区の当選2期目の途中。菅義偉前総理大臣を支える菅グループの参院議員のまとめ役存在。コロナワクチンの打ち手不足問題において、歯科医師がワクチン接種可能に導いた功労者。参院厚労委員長も務め、今後の政治家としての活動に、日歯・母校東歯大は期待していた。「現在の大島一博・厚労次官は歯科に理解を理解している」などと、一歩踏み込んだ発言を日歯代議員会でしたり、常に最後まで傍聴するなど、日歯を意識していた。その姿勢から好感を有していた。大学先輩の故井上裕・元参院議長を意識していたかもしれない。

 

○比嘉比奈津美・参院議員が厚労委員長に就任・次期参院日歯連盟推薦候補に決定

参議院厚労委員会の委員長に就任。このポストは、島村議員、山田議員に次いで、いわゆる日歯連盟関係議員としては3人目。時代の要請でもある女性の活躍が期待される時代に順応した抜擢感は否定しないが、その要職に応え、委員会運営を務めることで自身への評価がされてくる。それまでは、地元九州福岡県という地域性があり、中央・東日本での知名度・理解が必ずしも十分でなかった。委員長経験をキャリアとして歩み、ステップアップが期待される。

 

○次期日本歯科医学会学術大会の会頭に川口東医歯大名誉教授

次期の第25回日本歯科医学会学術大会の会頭に川口陽子・東医歯大名誉教授が就任。周知の人は、その能力を認め、評価される人。本来の専門領域は“予防歯科学”。大学時代の最後は、“健康推進歯学”。講師時代は、歯科大学の男社会に悩んでいた時期があったが、急遽、教授に抜擢された。一方で、その語学力を活かし大学歯学部の国際交流室(当時)を担い、留学生等の窓口を担っていたことで、存在感を示していた。今回の人事は、大学における女性歯科医師への活躍を期待する象徴的人事との声も聞かれる。

 

○医療DXの推進で教育現場が一新

現在はまさに医療DXの推進の時代であるが、歯科もその推進には一目置かれている。大学という教育現場では一目瞭然の光景を見せつけられる。各歯系大学も教育での実践に全力を上げている。臨床系講座では、CAD/CAを契機に、一気に拡張し、外科・矯正などの分野では、ルーティン化され、通常の教育実習になっている。今後の推進に期待されるが、これは、歯科技工を含めた新たな歯科時代の到来と言える。

 

○東京歯科保険医協会50周年

東京歯科保険医協会が設立50周年の歴史を重ねた。会員数も6千人を超え、近年でも、漸増傾向の勢いを確保。新たな時代を迎えたと会員の意識も高揚している。特にオープン形式・自由参加の“メディア懇談会”は、広く一般マスコミ関係者に参加を促している。マスコミ関係者と執行部の間で、協会にも厳しい質疑応答を含め繰り返されている。朝日新聞、東洋経済などの現役・元の記者・編集部からの出席もあり、歯科業界からと違う観点からの指摘もあり参考になっている。

 

○東医歯大・東工大統廃合の期待・懸念

社会でも話題になった注目の東医歯大・東工大の統廃合であり大学名は東京科学大学。医療系のイメージが薄れているのも事実。当然であるがマスコミ取材では、「互いに連携して新たな効果を期待する」とコメントする。しかし、東工大の学生は、東医歯大の統合に関心ないのが実情。また、歯学部関係者からすると、医学部・歯学部の存在に注目されるが、特に歯学部には、統廃合した後の学内での存在感を維持できるか懸念している。医学部・歯学部が併存している東医歯大の内部事情は、複雑であるが、歯学部の存在を確保し、その意地に期待したい。

 

○日本保存歯科学会理事長に林美加子・阪大歯学部教授

歯科界でも女性歯科医師の活躍の期待が期待されているが、日本歯科医学会専門分科会の日本保存歯科学会のトップ・理事長に美加子阪大歯学部教授が就任した。注目人事とされている。確かに社会全体が、その機運を育んでいるが、歯科系学会で実現したことで、さらに今後にも期待を与えたことになった。かつて同学会の元歯学部教授が「歯科は女性に向いている職業かもしれない」と明言。小児、矯正、口腔衛生等の分野では自然に増えてくる環境にあるようだが、今回の理事長就任は一石投じている。口腔外科など他の学会でも、ハードルは高いが新たに女性歯科医師のトップ誕生が期待されている。社会からの“親しみやすい歯科”へのイメージには貢献しそうだ。

貝塚 浩二 かいづか こうじ 歯学博士 お花茶屋で開業して39年ですその前は友歯会の箱根、横浜、青山診療所、身延の山内歯科医院(友歯会の理事長の実家]に5年勤務)

 お花茶屋中央町会会長  防災士 葛飾区介護認定審査委員 葛飾区安心、安全街づくりリーダー  昭和大学歯学部客員講師  AQB臨床指導医協議会指導医 日本最新インプラント医療学会専門医  国際学士学会フェロー 口腔インプラント学会会員 再生医療学会会員 額咬合学会認定医 日フッ会議会員 日本顎顔面医療協会会員 岐阜歯科学会会員 朝日大学歯学部同窓会東京都支部長 葛飾区歯科医師会公衆衛生担当理事 連盟副会長