2023/12/29
柿沢前法務副大臣 逮捕される”：支援した歯科医師連盟も戸惑い・困惑も
今年も年末にサプライズニュース。12月28日午前、４月の東京都江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で、東京地検特捜部は２８日、前法務副大臣の柿沢未途衆院議員（５２）（東京１５区、自民党離党）と秘書４人の計５人を同法違反（買収など）容疑で逮捕した。柿沢容疑者には木村弥生・前区長（５８）（辞職）を当選させる目的で区議らに現金を提供するよう秘書らに指示した疑いがある。区長選を巡る一連の事件は現職国会議員の逮捕に発展した。マスコミが一斉に速報したが、支援していた都歯・江東区歯科医師の連盟の今後の対応が注目されることになった。自民党を離党したと言え、今後の選挙を巡り支援態勢にも微妙になってきたのは事実。日歯以下関係連盟の戸惑い・困惑は否定できないと想像できる。自民党衆院議員ということで選挙支援態勢はしていた。区政の複雑な経緯・背景はあったが、例年なら東京選挙区15区(江東区)の地区代表の立場・“柿沢ブランド”を駆使、パーティー開開催がされていたが、自民党離党を始め想定外の展開になった。改めて取材を踏まえて、以下に報告する。
柿沢議員は、故柿沢弘治外務大臣の長男であるが、当初は都議会議員として“東京市民24”というクラブを一人で掲げスタート。交通違反(飲酒運転)で議員辞職。永田町混乱の中で、“みんなの党”に入党・比例で当選し議員の再スタートができた幸運もあった。国会では“国会質問数・議員№１”誇張していたが、野党時代の悲哀を感じ、機会があれば与党自民党への入党を念じていたが、江東区なる東京都15区で、江東区選出の都議・山崎一輝(父・元山崎孝明区長)との対決に、木村弥生区長(父・元衆院議員木村勉)との連携により勝利し、さらに無所属から自民党に入党を果たした。しかし禍根が残ったままのようだ。以上の事情から山崎弥生、木村一輝、柿沢議員は複雑な経緯を経て結果して、挙区代表になった。
今回の柿沢議員の逮捕で、新たな選挙構図が生まれそうだ。こうした現実において、日歯連盟以下、都歯連盟、江東区歯科医師会連盟の今後の動向が懸念されてくる。特に都歯連盟会長を務める大越壽和氏は墨田区歯科医師会会員であり、江東区の裏事情には精通していたはず。大越都歯連盟会長は、高橋英登日歯会長を支えてきた有志の一人とされている。地元江東区では、既に“ポスト柿沢”の噂も飛び交っているという。まさに与野党には予期しない展開になりつつある中で、材木業界の大御所・長谷川健治氏が、柿沢後援会会長を務めているが、故柿沢弘治・未途と二代にわたり“柿沢”を支援してきた。パーティー案内も当初の予定から急遽延期の案内が12月半ばには郵送されていた。逮捕劇には、まさに“材木業界に激震走った”ことにもなった。柿沢議員は特捜の聴収には否定し続けると想定されるが、関係者によれば、事態の事実確認・問題の整理に追われ奔走しており、混乱しているという。「柿沢ブランドの終焉を迎えた」という声も聞かれ始めている。材木卸業界の某組合元会長は「残念というより、そもそも理解できない。これからどうするのか。急遽、近日中に役員会かも」と嘆いていた。
逮捕された柿沢議員の釈明は「“区議会議員・区長の選挙などの陣中見舞”と理由を示している」事実形式は陣中見舞との解釈も可能であるら、「特捜には陣中見舞と明確な理由があるので、動けないはずだから」と秘書・後援会幹部に説明したことが想定できるが、しかし、ある意味で違法行為を自覚している証しにもなる。特捜による柿沢関係者・区議の聴取から裏事実が判明したら、陣中見舞は否定・却下される。一方で、派閥パーティー問題の報道が続いており、日歯・日歯連盟には全く問題なくとも、支援議員の現状が問題なく済むのか、懸念は続きそうだ。