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各歯系大学における教育現場での歯科DXが急速に普及!
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歯科DXの有効性・展望:次世代の歯科医師養成に大学教育で競争

 

日本デジタル歯科学会が学会として注目されているが、同時に各歯系大学における教育現場での歯科DXが急速に普及し、従来の歯学教育環境を激変させている。既報の日本小児口腔外科学会学術大会で、片倉朗・東歯大教授が「口腔外科における医療DXの推進」と題して講演をしたが、会場では、東歯大・他大学の教員が熱心に聞き入っていた。講演は、東歯大が誇る「FabLab(ファブラボ)」を紹介しながら、現状おける東歯大での教育を紹介。来場者からの意見を踏まえ、将来展望も見据えて熱く論じていた。歯科臨床の一部では、既に始まっており、報告もされている。現実にどう活用をしているのか注目されているが、口腔外科、矯正、インプラント、補綴の症例への応用症例・課題を含めて報告した。

 

片倉教授は「歯科領域における医療DXは実臨床において応用され始めて時代が変わりつつあると理解して下さい。まず、東歯大が誇る“実写医療VR”を紹介します。本システム活用は歯科においては初めての試みです。本学では89台のVRヘッドマウントディスプレイを文科省の補助で購入し、1つのコンテンツで一度に80人に対して体験的講義や実習が可能となります」と強調。さらに、「手術室における臨床実習では、術者や介助者の視線を体験することが可能になり、さらに、これまでは当日その場にいる学生や若手歯科医師のみが学修可能でしたが、本システムにより学修機会を均一化することが可能になります」とした。

 

続いて同学が設立した、歯科医療におけるDXの研究組織「FabLab(ファブラボ:Fabrication Laboratory TDC」にも言及。CAD/CAM3Dプリンタによる造形物や外科手術の技術を開発。「 先端のデジタル技術を積極的に歯科医療に導入のため、研究組織「FabLab(ファブ ラボ:Fabrication Laboratory TDC」を立ち上げ、大学全体で総合的に、歯科医療におけるDXの研究開発を行っている。ここで研究開発している技術の一例が、CAD/CAMでの入れ歯の製作や、3Dプリンタによるメタルフリーの入れ歯の製作であり、もう一つの研究開発である“3Dテクノロジーを用いた口腔顎顔面外科手術支援では、CAD/CAM VR技術、MR技術の応用により、コンピュータ上で行った手術のシミュレーションをそのまま再現する手術が可 能になった」と強調。具体的な症例として、骨に対する手術(顎変形症・口蓋裂・顎骨内の腫瘍)上げて説明。「データからあらかじめ製作したガイドププレートに沿って切ることで精緻な施術が実現。施術者の視野の中に、肉眼では見えない頭蓋骨の形状 や血管の位置が投影されるので、切ってはいけない危険な場所を回避できるようになった」とした。

 

そのほか、顎骨再建オーダーメイドシステムでは、海外の専門のエンジニアとオンラインで腫瘍の切除範囲・移植骨・再建 プレートデザインをディスカッションしてオーダーしている。データをもとにしたプラモデルのようにぴったりのサ イズのプレートを用いることで、手術時間・出血量が少ない、最小限の手術が実現している。

そのほか顎矯正、過剰埋伏歯抜去などへの応用を報告。遠隔医療でも、病理診断を水道橋・市川病院で、地域の医師、病理医が同時に会議を行う遠隔医療カンファレンスに運用されているとした。片倉教授は、「時代はここまで来ました。教育での活用はどの歯系大学も、全力を上げています。診療の向上、将来の歯科医師の養成なのです。本学では、各講座を越えて協力連携が強くなっています。日進月歩に進歩するDXが反映した臨床・教育に期待です」と改めて将来を見据えていた。