「口唇口蓋裂」への対応検討  与党が議連設立、会長に橋本氏|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

「口唇口蓋裂」への対応検討  与党が議連設立、会長に橋本氏
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与党の国会議員有志は20日、「口唇口蓋裂議員連盟」を設立し、初会合を開いた。口唇口蓋裂の治療の在り方について、検討を進める構えだ。会長には橋本岳衆院議員(自民)、事務局長には細野豪志衆院議員,顧問:野田聖子

 オクネットニュースが絶えず関心を寄せているのが、先天性疾患“口唇口蓋裂症”。歯科が関係する分野で先天性疾患の患者としては最多とされる(1/500人=0.2%)。小児歯科、矯正歯科等の以外では、歯科医師でも関心が薄い分野である。臨床に関係しての問題は、以前から指摘されていた。具体的には次の通り。現在18歳未満は育成医療、18歳以上は更生医療に分類されている。その一方で、顎修正手術並びに手術後の歯科矯正治療は身体の成長がほぼ完了する18歳以降が望ましいとされている。しかし、現在の更生医療制度下での身体障害者手帳の取得が取りづらい等の課題もあり、患者側からは、“育成医療の年齢期限延長“などを求める声が以前からあった。こうした課題等に対応していくとして、自民・公明の与党による「口唇口蓋裂議員連盟」の設立総会が620日に開催された。議連の目的として“口唇口蓋裂の治療の在り方”等について検討していくとしている。主な役員は、会長:橋本岳衆院議員(自民)、事務局長:細野豪志衆院議員(自民)、顧問:野田聖子(自民)が正式決定。ネットには役員として公明党議員の幹部も出ているが、橋本事務所に確認(24)すると、「上記3名以外については、議連入会を希望者が増える可能性もあり、まずは、会長一任として、後日、自民・公明からの正式役員を決定する予定になっている」と説明があった。

 

日歯学会の専門分科会・認定分科会の会員になっていないが、日本口蓋裂学会として活動している。三千余名の会員数から構成されている。臨床では、医師、歯科医師、言語聴覚士、心理職など多職種から、歯科の分野では、主に口腔外科、矯正歯科、小児歯科、歯科衛生士、歯科技工士が担っている。また、患者()本人・家族が集う、グループが全国各地にあり、地味ながら活動しているのも特徴であり、口友会(東京)、たんぽぽの会(名古屋)、笑みたちの会(大阪)などがあり、患者・親御同士の交流は貴重な時間になっている。この分野の特徴でもある。

5月には、学術大会が開催されたが、口唇口蓋裂診療の基本は必然的に“チーム医療”になり、患児の家族との理解・相互信頼が大前提のようだ。2019年開催の大会では、言語聴覚士は、「口腔機能の増加は当然ながら、食事・会話を支える社会生活を支える基本です。乳幼児からこの問題に関係する“発音・構音”は重要性です。まさに、形成外科・口腔外科医・矯正歯科・言語聴覚士等の“チーム医療”が大切です。出生前診断、手術、構音構築、患児の精神成長など個々のステージでの対応・連携がシームレスに実施されることが重要」と強調していた。

 

社会では見た目が一番”と言う言葉が躍っているが、自身の瘢痕を懸念する幼児・生徒の対応などは、以前にまして必要のようだ。この世代の生活環境がその後の人生感に与える影響は少なくないという。歯科口腔の専門家である歯科医師等には、直接診療をすることがなくても、問題意識を有してほしいと願うのが、高齢者になっても、多数の“元患者”の気持ちのようだ。よく言われるが“たかが議連、されど議連”であり、期待しながら活動に注目していくことになる。