歯科医師試験「大学別合格ランキング2022」1位は22年連続の東京歯科大|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

歯科医師試験「大学別合格ランキング2022」1位は22年連続の東京歯科大
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幻冬舎オンライン歯科記事:歯科医国試合格からのニュース“新たな事実なし”

 

4月22日、幻冬舎のネットニュースGOLD ONLINE(GGO)が、2022年の歯科医師国家試験合格発表を基にしたニュースを配信した。歯科界は当然であるが、3月中にはその合否への評価、各大学も独自に分析し、今後の対応の議論はしている。この時期でのGGOのニュース配信にさらなる新たな事情、問題提起などがあるのか一部に期待もあったが、それに沿うものではなかった。編集部の苦労は認めながらも“二番煎じ”は否定できない記事であった。幻冬舎であれば新たな問題を鋭く指摘した記事を期待したことであった。なお、記事の概要は以下の通り。

国公立の歯科大・歯学部の国試合格者数、合格率、その中で最も合格者数多い大学、高い合格率の大学名を挙げ解説している。また、各大学のランキングを列挙し次のように論評。2022年3月、第116医師国家試験合格発表とともに、第115回の歯科医師国家試験の合格発表があった。 医師国家試験同様、2年連続のコロナ感染拡大のなかでの試験と合格発表となった。 出願者数は63667人(新卒2413人)、受験者数3198人(新卒1999人)、合格者数1969人(新卒1542人)、合格率は61..6%(新卒77.1%)だった。合格率を昨年と比べると、3.0%(昨年64.6%)、新卒は3.1%(昨年80.2%)下落した。 各大学のランキングを見ていこう。 今年の合格率1位は昨年に引き続き、私学の雄、東京歯科大学が合格率94.8%(新卒96.0%)と断トツの1位だった。実に今回で東京歯科大学は私立大学の新卒で22年連続1位を続けている。 東京歯科大学HPには「学習サポートの成果は国家試験合格率に表れる。東京歯科大学堂々の22年連続No.1」の言葉が躍る。さらに「低学年からの充実したサポートによって学生個々が積み上げた知識は、本番で発揮され、22年連続No.1という合格率に如実に表れています」と国家試験対策の成果を強調する。 詳しく説明すると、東京歯科大学は歯科医師国家試験で、国公私立総合で5年連続で1位。2017年(平成29)の第110回の試験で東京医科歯科大学94.1%で1位、東京歯科大学は91.1%の2位だった。実は、東京医科歯科大に敗れるまで5年連続で国公私立総合1位を続けていた。 2位は昭和大学(昨年5位)で合格率81.4%(新卒88.5%)だった。3位は岡山大学(昨年7位)で合格率81.0%(新卒90.2%)、4位は大阪大学(昨年8位)で合格率80.7%(新卒80.0%)、同率4位は日本歯科大学任型生命歯学部80.7%(昨年3位)だった。 新卒者の合格率が90.0%を超えたのは、「東京歯科大学」96.0%、「松本歯科大学」90.4%、「岡山大学歯学部」90.2%の3校だった。なお、歯科医師国家試験の予備試験合格者は新卒1名が受験して1名合格し、合格率が100%だった。 合格率が5割を切ったのは27位の日本大学松戸歯学部43.4%(新卒55.6%)、28位の福岡歯科大学35.5%(新卒65.0%)、29位の奥羽大学31.1%(新卒46.3%)という結果だった。

さらに、歯科界でも衝撃であったが、

東京歯科大と「應義塾大「統合延期」の波紋

この記事の根底には、医療界に浸透しつつある、今後の方向性を踏まえての論調になっている。

東京歯科大学はコロナ禍の202011月、慶應義塾大学との合併協議を始めると発表し、「勝ち組」統合と話題になった。実現すれば医学部、看護医学部、薬学部がある慶應義塾大学に東京歯科大学歯学部統合し、医療系4学部を持つ私立の総合大学が誕生する見込みだったが、学校法人の統合に向けた協議のスケジュールを見直すと発表した。 これまで両大学は、234月をめどに歯学部統合および学校法人の合併について協議を行なってきたが、新型コロナウイルスの影響を受け、「特に目途を設けずに協議を継続する」と合併を無期延期するという。 単に「勝ち組」統合が話題になっただけではなく、ここ数年医科と歯科の急接近が進んでいる。 日本は超高齢化社会に突入し、歯科は口腔内の疾患の早期発見や誤嚥性肺の予防に大きな役割を果たすと期待されている。また近年は口腔内細菌と糖尿病や虚血性疾患などとの関連も解明され始めている。がんの治療前の歯科治療やケアなど歯科の可能性も模索されている。 医科歯科の連携による治療は、薬の使用料や入院日数の削減、医療費の抑制にも貢献しているという。 現在、29校ある歯科大学・歯学部のうち、医科を併設する大学は、国立では全校。私立では4校ある。そこに、東京歯科大学と慶應義塾大学の合併というのも大きな動きもでてきたが、統合は延期となった。 それ以外の大学も地域の医科大学や総合病院との連携を進めていくと予想される。地方では医科大学同士の実習や研修などでの連携が模索されており、実際に実施しているところも増えている。 少子化と新型コロナウイルス禍で大学の経営環境は激変している歯科医師国家試験の下位大学の生き残り策が模索されていく可能性がある。とまとめている。

GGO編集部の一部誤記もあったが、概要は以上であった。繰り返すが、新たな事実・展望がなかったこと、関係者への取材記事・コメントがないことも期待外れの感が強く残る記事であった。