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ポビドンヨードうがい薬の評価:専門家は慎重論&“口腔ケア”の重要性指摘も
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ポビドンヨードうがい薬の評価:専門家は慎重論&“口腔ケア”の重要性指摘も

 

8月4日、吉村洋文・大阪府知事が、コロナ対策としての「“ポビドンヨード”によるうがい」を発表したが、その内容が社会に一石を投じ、そのエビデンス・効果などがマスコミも困惑の呈を露呈する事態までになった。その趣旨の理解不足・誤解から、専門家からの慎重論が出るなど、国民には戸惑いを及ぼした。5日に再度記者会見をした、吉村大阪府知事はその釈明・正確な説明を繰り返した。この問題について、「現場からすると心配になる情報発信ではないか懸念する」との医師・堀向健太氏(慈恵医大葛飾医療センター小児科助教=日本小児科学会専門医・日本アレルギー学会専門医/指導医)は、8月4日、Yahooニュースに投稿し見解を示している。要旨は以下の通り。

「今回の報道を見る限りだが理解したのは、『ポビドンヨードによるうがいをすると、一時的に唾液の中の新型コロナの量が減るということ』です。それは同時に、“唾液の検体でPCR検査が陰性化すること”と“新型コロナによる悪化を防ぐか”とは同じではないということを整理・確認しておく必要がある」としている。さらに「繰り返しになりますが、今回の報道は、唾液の中の新型コロナが減っても、その後の新型コロナによる悪化を防止するとい研究結果ではないのです。“検査の陽性率が下がった”という結果です。うがいによって一時的に新型コロナが検出されにくくなっただけなのかもしれません」とし、その上で「新型コロナに関して、『予防的・定期的なポビドンヨードの使用が有効かどうか』は現在2本の研究が進行しているようです。これらの結果をみてからでも遅くはないように思います」とした。

ポビドンヨードによるうがいの使用は、飛沫の中に含まれる新型コロナの量を短時間減らし『飛沫による拡散を行って飛沫による拡散を一時的に減らす』を期待される。そこで、「例えば、『新型コロナにかかっているけれども、無症状の人』が34割いると推定されています。エアロゾルが沢山出そうな処置をしなければならないなら、その前にうがいをしっかりするといいかもしれません。一時的人に感染させるリスクを減らす」にはいいかもしれない」とも指摘している。

歯科専門家から理解できるとして要旨以下の指摘をしている。「実際に、歯医者さんでの処置の前にうがいをしっかりすると、歯科医への新型コロナの感染リスクを低減するかもしれないという考え方も報告されています。口腔ケアは重要です。新型コロナに限らず、歯磨きなどで口の中の清潔を保つと、肺炎などのリスクが下がることがわかっています。ということで、私としては、PCR検査を陰性化させることが目的というより、口のなかの清潔を保つことの方を優先するといいのではないかと思っています。つまり、普段から丁寧にうがいをしたり歯磨きをしたりしておくのは良いということです」としている。

ちなみに厚生労働省は8月5日、大阪府が「ポビドンヨード」成分を含むうがい薬を使ったうがいが、新型コロナウイルスに効果があるとする研究成果を発表したことについて、「国としてまだ推奨するとかしないとかいう段階ではない。現時点で効果があるというには時期尚早ではないか」と国会内で開かれた野党会合で同省担当者が明らかにしている。また、日本医師会も8月5日の定例記者会見で、吉村洋文大阪府知事らが“ポビドンヨード成分を含むうがい薬は、新型コロナウイルスに効果がある”と発言したことについて、中川俊男会長は「現時点ではエビデンス(証拠)が不足している。今後、日医でしっかり検証していきたい。発信力の強い方が発言すると、(商品が)店頭から消えてしまうということが起こる。国民に極力混乱がないようにするべきだ。国民の皆さんには、“慌てて行動しないでほしい”と申し上げたい」と冷静な対応を呼び掛けたと報道されている。

今回の一連の報道の中で、予期しない中で、“口腔内の清潔”という視点から、改めて口腔ケアの重要性の指摘もされることがあり、口腔の専門家・歯科医師として自覚・責務を再確認する形にもなった。

ポビドンヨードうがい薬の評価:大阪府歯科保険医協会が抗議文を公表

 

8月4日、吉村洋文・大阪府知事が、コロナ対策としての「“ポビドンヨード”によるうがい」について記者会見をしたが、その内容については、エビデンス・効果などに疑問が呈された。その説明や一部マスコミによる煽ったことが、一般市民が、商品の買い占め行動にさせたなど、専門家からの懸念が表面化し、吉村大阪府知事ほか関係者の釈明・再度説明をせざるを得なくなった。地元の大阪府保険医協会から小沢力理事長名で抗議文が次のような文面で呈された。

 

大阪府知事 吉村洋文 殿

 

大阪府知事の「うがい薬に新型コロナウイルスの効果確認」会見

医療機関と府民を混乱に陥れたことをい真摯に受け止めよ

 

大阪府歯科保険医協会

理事長 小澤 力

 

  大阪府民の健康促進、医療の確保に向けた、貴職のご尽力に敬意を表する。当協会は、大阪府内4,184名の会員で構成する歯科開業医の団体として、保険医療の充実、府民の健康向上のため様々な活動に取り組んでいる。

 さて、8月4日に知事が記者会見を開き「『ポビドンヨード』を含むうがい薬に新型コロナウイルスに対する効果が確認された」と発表した。「うがい薬」に効果があるかどうかについて、知事の不用意な発言は、医療現場と府民に混乱をもたらし、治療にも支障をきたしている。実際、瞬く間に「うがい薬」が市場から消えてしまい、最も多く使用している歯科医療機関でさえ手に入らなくなっている。

 歯科医療現場において、イソジンガーグル液(ポビドンヨード)は抜歯した際、抜歯創の感染予防を目的に使用する。歯科治療には不可欠な医薬品である。現に、歯科医療機関から「『うがい薬』が入手できなくなって困っている」との相談が相次いでおり、入荷できないため、治療で必要な患者に行きわたりにくくなっている。「新型コロナウイルスに対する効果確認」との会見でが、医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めるべきである。6月17日の記者会見での「ワクチン」発言に続く今回の「イソジン」発言である。知事の発言は、全国的にも注目されており、その影響は大阪府にとどまらない。住民の命と健康を守るべき立場を踏まえて慎重に発言するように強く求める。

 

以上が抗議文である。少なくとも全国の歯科医療機関は、同様な懸念を抱いていると推定される。地域住民の不安解消から「うがい薬」を求める購買行動に走ることには同情が寄せられている。現在のネット社会、テレビ放映の生番組からの情報にて、それなりの責任ある立場の方の情報発信には、予想以上の反響がでることは想定されることである。専門家・識者からは、「内容のさらなる吟味をしてからの発表、あるいは方法・時期が問題であったかもしれない。今後の可能性を示唆するにしても、これは結果として、反省すべき面もあったことは事実といえる」と指摘している。

今回、問題として抗議したのは、大阪府歯科保険医協会であるが、大阪府歯科医師会の反応が見えてきていないし、HP(8月10日現在)でも、府民向けにこの件についての情報は確認されないが、疑問視する意見もある。さらには、この問題の基本認識・懸念は、全国レベルでもあり、日本歯科医師会としての基本認識はどうなのか、少なくとも日歯会員の立場からは、知りたいのも事実のようだ。波紋は大阪府だけの問題ではないと指摘もある。

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