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脳の老化を止めたければ歯を守りなさい!
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認知症専門医・長谷川嘉哉著書「脳の老化を止めたければ歯を守りなさい」

 

歯科界の話題が、医科・歯科・介護等通して、“口腔ケアの重要性”の指摘が続いている。医科分野と臨床的に関係が深く、互いに連携を密にしてきた歯科であったとは必ずしも肯定できずその通りであったが、新しい動きが出てきた。“薬剤師”の姿勢である。それは以下の通りである。

 

「薬剤師が地域住民の健康サポートに携わる上で、これまで専門外としてあまり注力してこなかった領域が“口腔ケア”による口腔疾患の予防、口腔健康の維持増進である。代表的な口腔疾患である歯周病は、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、さらには認知症などの重大な全身疾患の増悪因子となることが、近年多くの研究により証明されている。しかも歯周病は、ギネスブックが認定する“世界で最も患者数の多い疾患”であり、日本人の歯周病患者も高血圧症患者に次ぐ患者数で、増加の一途をたどっている。健康サポート薬局をはじめとする薬局・薬剤師が国民へ口腔ケアを呼びかけ、歯周病の予防と早期発見にも注力して重症化する前に歯科医師へつなぐ役割を果たせば、国民の全身疾患の予防にも貢献することになる。100歳人口が8万人を超える我が国は、国民医費もえ続け45兆円に迫るが、薬剤師による口腔ケアの推進は医療費削減にも貢献できると考えられる」と再認識を公表している。

 

一方、認知症専門医の医師・長谷川嘉哉が、本書「脳の老化を止めたければ歯を守りなさい」を既に出版(かんき出版:2018年・第1刷発行・第2刷発行)している。同医師は名古市立大医学部卒の医師であり、日本神経学会専門医、日本内科学会専門医、日本老年医学会専門医。本書の冒頭で「手足がなくても生きていけますが、口がなければ生きていけません」と端的に、敢えて訴えている。表現に気を遣うが、確かに事実であり、“生きる”とは、“食べる”こと、断じている。歯科界が以前から社会に主張してきたことであるが、主張したい各項目を簡潔・明確に言葉にして読者・市民に読みやすくまとめている。

 

「認知症は国家レベルの問題に」「歯のケアで認知症状が劇的に改善」「まるでゴミ屋敷のような、認知症患者さんの口」「医者と歯医が連携して病気を予防する時代に!」としている。歯科側の立場からは、以前からの指摘でもあるが、近年になり医師への理解が浸透してきており、医師自身が歯科の主張を補足しながら、医師として新たな姿勢を示すようになってきている。読者には、医師と歯科医師の発言・主張への理解に違いを有していたが、この問題に関しては、医科歯科の連携により健康を支える確かな方法と互いに理解が深まってきており、益々強くなっていくとされている。

 

認知症については、NPO法人ハート・リングが運動として各講演内容をまとめた一冊の本が上梓されている。歯科界の専門家による講演内容を簡潔に網羅したものである。大久保満男・日本歯科医師会元会長が監修。「笑顔ある健康長寿に期待されている歯科医療」と堀憲郎前日本歯科医師会会長のコメントも掲載され、日歯の基本姿勢を表す形にもなっていた。その意味で歯認知症専門家の観点を踏まえた本書には別の意味があり、歯科関係者のとの連携の必要性・強調を一つ一つ説いているが、その波紋は拡大していくとされている。こうしたな中で、歯科医師は当然であるが、“歯科衛生士”の存在が注目されてくと著者確信している、

 

内容から看過できない指摘が各項目に伺えるが、特に認知症専門の医師だからこそ、「“歯医者さん”と“歯科衛生士さん”にお伝えしたいことに注目したい。そこには、「歯科の時代がやってくということで、どこよりも求められるのが“歯科”だといえるでしょう」「歯科の先生方にも、歯科と認知症とを結びつけて考えるという視点がまだ希薄なのだ、と実感しています」「すべての医療機関に歯医者さんや歯科衛生士さんが常駐してもいいのではないかと思っています」と。特に歯科衛生士に対しても「認知症患者の社会性を目覚めさせる」「医科で行う仕事を通して患者さんの人生をよりよくするために深くかかわることができるのです」「高齢者の健康の基本を守る基本を担うのが歯科衛生士さんだと思っています」と最後にまとめている。新しい時代を予想させる発言であり、医師からの発言には互いの専門職域があり、法的制約・限界のケースもあり、個人と組織の相互理解など整理しておくべき課題もあるかもしれない。いずれにしても時代は進んでいる。ネット時代はさらに促進されていくのが当然であり、あらたな意見が注意が求められる時代きていると理解しておいたほうが、対応を検討する上で賢明のようだ。歯科衛生士にも、是非一読勧めたい。