オーラルフレイルの重要性|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

オーラルフレイルの重要性

3学会による合同ステートメント:オーラルフレイルに関して重要性訴える

 

41日、オーラルフレイルに関する日本老年医学会、日本老年歯科医学会、日本サルコペニア・フレイルの 3 学会合同ステートメントが都内で行われた。

 

▲オーラルフレイルは、口の機能の健常な状態(いわゆる『健口』)と『口の機能低下』との間にある状態である。本ステートメントは、オーラルフレイルの概念と定義をより理解しやすく、かつ評価しやすくすることで、フレイルの多面性のなかで、特に口腔機能に対する「国民啓発および多職種 連携の推進」を目的としている。

▲オーラルフレイルは、全身のフレイルや筋肉減弱(サルコペニア)、低栄養を引き起こすと考えられているため、医科歯科を中心とした多職種連携のさらなる強化により、予防・改善を図りたい。オー ラルフレイルの状態が悪化した場合に、口の機能の低下を介して口の機能の障害にいたる。これら の口の機能の低下と全身のフレイルなどが併存することで,生活機能障害や死亡のリスクが高まると考えられる。この要点を概念図(医療関係者向けと一般市民向け)にまとめた。

▲オーラルフレイルを、歯科医療専門職が不在の場でも評価を可能とすべく、「Oral frailty 5-item ChecklistOF-5」を開発した。この5項目は「残存歯数の減少」「咀嚼困難感」「嚥下困難感」「口腔乾燥感」「滑舌低下(舌口唇運動機能の低下)」とし、このうち2つ以上該当の場合にオーラルフ レイルと定義する。OF-5 で評価した場合,地域在住高齢者の約4割がオーラルフレイルに該当し、フレイル、食品摂取の多様性、社会交流、要介護認定、および死亡と関連する(エビデンス①,③)。

OF-5 に含まれる滑舌低下(舌口唇運動機能の低下)に関して、質問票による評価法を新たに開発 し、妥当性を確認した(エビデンス②)。よって、OF-5 は特別な機器や技術がなくとも評価可能で あり、地域コミュニティでのさまざまな場面で活用しうる。その結果、より早期の段階から住民に対して口腔機能の『軽微な衰え』を認識してもらうことが可能となる。さらには、歯科分野以外の医療機関でもこの新たな評価法を有効活用することにより、医科歯科を中心とした多職種協働によるオーラルフレイル対策の底上げにも寄与することが期待できる。

OF-5 を活用して、地域の高齢者の全身状態や口の機能の低下の状態に応じた各種の事業整備・ーラルフレイル対策を進め、国民の安定した食および栄養管理、社会的フレイルの予防が推進されることを期待する。

 

以上がステートメント要旨であるが、今回の記者会見の企画の中心的役割を担った飯島

東京大学 高齢社会総合研究機構 機構長・未来ビジョン研究センター 教授であるが、

今日に至るまでに歯科医院と連携し、啓発活動に全力を尽くしてきた。「対外的に理解

を浸透・普及させるために、英語表記にもこだわった」との本音も吐露。歯科界の“8020

運動”への努力に敬意します」「歯科からの情報がポイント・優良情報になりました」

とまさに“医科歯科連携”の成果とした。「振り返れば、講演、シンポジウム、チラシ

冊子を随分配布しあしたね。一応の成果が出てきてますが、何気ない生活の中で、地域

住民の話題になるように、何気ない生活にオーラルフレイル“浸透することを進めた

い」と地域住民の口腔の健康を維持増進させるために必要としたが、同時に3学会の合

同ステートメントは、飯島東大教授の力量でもあるが、一連の運動・活動から、歯科の

重要性・評価を再確認することにもなった。