咀嚼効果・口腔機能について|お花茶屋の頼れる歯医者コージ歯科

コージ歯科
0120-814-807
Web予約はこちらから

facebookライン@YouTube

一般歯科

咀嚼効果・口腔機能について

「咀嚼効果・口腔機能に注目」

  和田精密歯研(株)の機関誌“希望”(春号2017vol513)で、和田主実・代表取締役社長と小野弓絵・明大理工学部准教授との対談記事が注目されている。噛むことで得られる効果や歯科治療の可能性を論じている。歯科業界では、関心の高い研究テーマで様々な立場で進められて、その結果も徐々に解明され、新しい展望に期待が集まっている。こうした中で、歯科以外の専門分野の研究者が歯科関連研究に携わってきているのも事実で、新たな研究結果に期待が寄せられる。その要旨を下記にまとめた。

小野准教授は神歯大歯学部生体機能学講座講師・准教授として在籍し、認知機能と咀嚼の関係を研究していた。動物実験を繰り返す中で、「老化の進展により、空間の認知機能の悪化がわかってきた。抜歯ケースを実験すると抜歯した場所にレジン・セメントを回復していれば、一旦失われかけた認知機能が戻ってくるのです。このように、噛んだ感覚が口腔内の筋肉が動く感覚になり、刺激を入れ続けることが老化していく脳の中で非常に重要だということが明らかになってきた」とした。さらには、餌の粉・形状に関連しての結果についても「軟らかいガムと堅いガムと比較。すると少し硬いガムの方が脳の活動量が高くなっている。また、噛むことを意識しているのとそうでないのでは、活動は違ってくる」としている。

そもそも噛む効果については、ストレス解消、肥満、脂肪蓄積抑制などの身体の様々な部分の調整する機能を有しているとして、「“よく噛む”ということで認知機能、不整脈、肥満などへの効果というより、咀嚼は“身体のバランスを整える”ものだと強く感じています。リズム運動が自律神経のバランスを一定に保つという研究は報告されている。その意味では咀嚼も口の中でするリズム運動です」とその特徴にも言及した。

もう一つ、興味深いものとして脳活動から歯の噛み合わせの可視化が可能かという問題にも、現時点であるが研究報告をしている。「光トポグラフィーやNISRとい機械を使って脳の血流を計測し、違和感やフィッティングの良さを数値化する研究をしている。現在、使用しているのは非常で小型で、無線でコンピューターにデータを飛ばすタイプもので、サンバイザーのように被るだけで測れるものもあります」とした。臨床的に懸念されるのは、やはり“コスト”。この点にも「基本のセットで150万円ほどと少しかかるが、ランニングコストはほとんどかかりません。共同研究している歯科医師の診療所で、患者への説明に使っていただけることを目標にしています」と早期の臨床現場で活用できる最中であるとことを明らかにした。

脳活動から歯の噛み合わせの可視化のための“血流計測”は、業界でも注目されている。歯科技工士も、「インプラント、義歯、クランブリッジなど補綴物をセット後、脳内血流がどう変化していくのか。そのことが全身にどう影響を与えているのか解明できれば、医科や社会に対しての“咀嚼の重要性”を強調できる」という理解をしている。歯科の大きな課題は、理由は不明だが、“良くなった”“症状が改善した”という現象をどう科学的に説明できるのか。歯科全体としてもさらなる研究が求められている。歯科臨床家、研究者同士の専門的な議論・研究に期待が高いが、その有効性が、患者・国民に対して説明・報告されれば歯科への関心・咀嚼の重要性を理解されてくるはず。要。日本の歯科文化にも影響を与えてほしい。歯科以外の研究者が関与したくなるのもポイントかもしれない。

今までの研究から、噛むことによって、認知機能と深く関係する前頭前野の活性化が誘発されるという事実があることは指摘されてきている。前頭葉の中の前頭前野という領域が、脳の他の領域を制御する、最も高次な中枢であることも明らかになっている。前頭前野は人間の大脳皮質の約30%を占める巨大な領域である。また、コミュニケーションを取っている時、前頭前野が活性化することから、できる限り人との交わりを多くすることも取り入れられている。特に右側の前頭前野の活性化が認知力をアップさせる重要な場所だともいわれており、加齢とともに弱まる海馬へのネットワークを代償していると考えられている。

海馬への研究にも注目が集まる。その意味では、様々な神経ネットワーを活性化させる為には、よく噛めるように歯の健康を維持することが不可欠と言える。結果として、味覚や臭覚だけでなく、視覚、聴覚、触覚など5感をフル活用できる。一般的に、高齢者は目、耳など感覚が鈍くなり、活動範囲も狭くなり、動きも鈍くなる。若い頃に比べ感覚情報が減少し、大脳皮質の神経活動のレベルが全体的に低下する。特に脳の高度なネットワークの中心である海馬や前頭前野への情報入力量の減少が問題となるが、噛むことにより海馬や前頭前野などのネットワークの活動レベルを減衰させないことが、高齢者の知的機能の維持と向上に重要であるとされている。

ページトップへ戻る