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“むし歯予防”には、エビデンスに基づく“フッ素”
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眞木東歯大名誉教授が取材に回答:“むし歯予防”には、エビデンスに基づく“フッ素”

毎日新聞デジタル版(420)で、「むし歯予防に電動歯ブラシの使用がよく磨けるのか」と素朴な疑問に、眞木吉信・東歯大名誉教授がフッ素を使用した効果的なむし歯予防について平易に解説。歯科の専門家では科学的エビデンスから、予防にはフッ素の活用であることが理解されているが、まだ、一般市民には、歯みがき(ブラッシング)でむし歯予防を信じている人が多いようだ。現在でも、むし歯罹患は減少というマスコミ報道もあり、事実そう理解している市民も多いようだが、眞木名誉教授は、「永久歯の齲蝕予防が進んでいません。歯ブラシでプラークを100%除去することは不可能。またプラークを除去できない奥歯の溝や隣接面からむし歯が多発することは、よく知られている」と指摘している。具体的なデータを活用して説明を進めていたが、要旨は以下の通り。19692016年における歯ブラシの使用状況の推移から言えることですが、ブラッシングの習慣は飛躍的に定着し、現在では95%を超える国民が少なくとも11回は歯を磨く習慣をもち、77.0%の人々は12回以上歯磨きをしています。しかし、日本人の歯磨きの回数は増えても、永久歯の1人当たりの平均むし歯本数は増えているのが現状です」としている。世界の常識であるが、やはり予防にはエビデンスが必須とした上で、むし歯予防は、その処置方法の問題ではなく、歯科診療所、家庭、学校などの地域集団の3つの場での、必要な費用、さらには実用性や受容性も考慮する必要がある」としている。

 

そこには、マスコミ報道に欠ける、予防を実施する場所、ある意味で最も懸念される経費等の問題を改めて強調していた。改めてオクネットの確認には、次のような回答があった(423)。「エビデンスに基づいた科学的なむし歯予防は、フッ素とシーラントの応用だけであり、フッ素入り歯磨き剤を使わないブラッシングにはどんなブラッシング方法でも効果がありません。電動歯ブラシにしても同様です。ただし、歯周病の予防および歯肉炎の改善に関しては別かもしれません」。

 

かつて、毎年64日からの一週間、歯科衛生週間(現在:歯と口の健康週間)になるとむし歯予防等の啓発としてテレビ番組・新聞報道が行われている。中には、フッ素(フッ化物)の応用を報じず、歯みがき方法・指導をもってむし歯予防としていたメディアもあったが、1998年には、NHK“クローズアップ現代”が問題視された。むし歯予防で再石灰化作用の意味などが取り上げられたが、“唾液”の効果のみで、“フッ素”については一言も触れることがないことに、日F(むし歯予防フッ素推進会議)のメンバーが、NHKに出向き話し合いを持つことがあった。

 

昨年の “国民皆歯科健診”の検討が「骨太方針2022」に盛り込まれたことは歯科界に波紋を投げ、市民の意識にも影響を与えた。堀憲郎日歯会長が、記者会見をするまでになったが、裏返せばそれは歯科界への期待でもある。今回の毎日新聞デジタル版の記事からしても、歯科の基本である“むし歯予防・方法”として正しい情報“フッ素応用”を市民に理解・浸透させる努力は必要で、常に問題視する姿勢は、少なくとも歯科界の人間には必要のようだ。