“歯周病とコロナ重症化接点”ほか|葛飾区お花茶屋の歯医者 コージ歯科

“歯周病とコロナ重症化接点”ほか
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 コロナ禍の中で、市民が習慣的に可能な防止対策は、“マスク着用、3密回避、手洗い消毒”の繰り返しの徹底とされている。歯科からは、院内感染対策、患者受診抑制の影響、経済的補助支援申請書方法などは業界マスコミで報道されている。しかし、コロナ感染症の疾病に関しての医学的情報が少ないのは事実であるが、花田信弘鶴見大学歯学部教授が、“歯周病とコロナ重症化接点”など、英国からの情報を踏まえて、週刊新潮(1015)にて、読者向けに説明している。

花田教授は、「歯周病菌が新型コロナウイルス感染症に直接的な影響を及ぼすというエビデンスは現在はない」ことを前提にしたが、コロナの発症や重症化に大きく関わっている可能性は高いという。まずは、「英国からコロナ感染症における細菌性肺炎の原因菌に多くの歯周病菌を含む多くの口腔常在菌が見つかった」として、改めて歯周病に関心を持ち、注意やその対策を促すことを指摘していた。「歯周病は、かつてように歯肉のみの疾患ではなく、三つのルートで、全身に拡散し、疾患リスクになっている。まさに健康に影響を及ぼしてると理解してほし」と要旨主張。

さらに「歯周病菌の外膜には“LPS(糖脂質)”という物質がある。これは細菌の細胞壁を構成する内毒素(エンドドキシン)とも呼ばれる」。免疫細胞がウイルスと戦うために出す“サイトカイン”を多く分泌することがわかっています。LPSの影響で炎症性のサイトカインが大量に放出されてしまうのです。新型コロナウイルス感染症で肺が重い炎症が起こると、このサイトカインの放出が制御できないと“サイトカインストーム”という“免疫システムの暴走”が起き、自らの細胞を傷つけ、多臓器不全を生むことになる」と報告。要するに、LPSを血液からいかに除去するかが重要視されており、歯周病も無関係ではないとなるようだ。

 臨床的には次のようになるという。「歯周病になると歯がグラグラするようになるが、それが、ポンプのような役割を果たすので、歯周病菌を毛細血管から全身へと押し込み、大量のLSPが血液中に入り込みます。歯周病患者にガムを噛ませて採決すると、症状が重い人ほど多くのLPSが血液中に流れているのは確認。歯を磨かないと血液中にLSPが流入するとの研究結果もあります」と説明。もう一つ米国の研究も報告として、「平均25歳の若者35名に、3週間歯磨きを止めさせ、上腕静脈から採決すると56%の人からLPSを確認。その後2週間、歯のクリーニングをすると、元の状態になったという。ドイツでも24歳で34人の被験者を相手に実施したら、同様な結果を得たとされています。エンドトキシンは基本的に検出限界以下の数値なので、若者の静脈から検出されことは通常ではないことを意味しています」という内容である。

一部の臨床研究報告ではあるが、少なく殿歯科関係者には理解してほしいという思いはあるようだ。口腔ケアの重要性を裏付けることになるが、歯周病への理解を歯科界全体で国民に訴えて必要はあると強調しているようだ。そのほかに、インフルエンザとの関係を説明しながら、LSPにより活性酸素が排出されることにも言及したが、最近の口腔ケアとして『3DS』の有効性を解説しながら、広く歯科医院での活用を期待する解説も忘れてはいなかった。歯科関係者は、暗黙の了解としているようだ。

 対応の新経営的の情報が疾病に関しての情報は少ない。一部マスコミ報道もあった、独特な編集による書籍に注目。歯科医師の森下真紀著の「世界の一流は歯に気を使うのか」(ダイヤモンド社・1600円)。タイトルでも“一流”の言葉を目立たせるのも出版サイドの特徴が見えてくる。著者の森下氏も異色で、日本歯科総合研究所を設立して取締役社長に就任し、日本を世界一の歯科先進国にするという使命を持して活動している。特に表紙に「東京医科歯科大学歯学部首席卒業した名医が教える」としているが、敢えて“首席”を付加している。読者の関心を呼ぶか、反発を生むかは不透明だが、珍しいケースと言えそうだ。その文言には抵抗感を抱くのが普通とされているので、一目置かれるかもしれない。歯科業界での評価はまだ不明なのも事実といえそうだ。

 さて、内容の概要は以下の通りである。日本が歯科後進国としての位置づけで、欧米の歯科文化と比較しての、課題・誤解・問題点を指摘・説明しながら、読者の自覚を促している。中でも“口腔ケア”“歯周病”の重要性を、海外の事例を紹介しながら強調している。「なぜ欧米のエリートの歯は美しいのか」「歯があなたの寿命を左右する」「教養と育ちを映す虫歯の数」「最新歯学が世間に氾濫するインチキ歯科情報を一刀両断」など項目を上げ、読者にポイント文章を色付けしてわかりやすくしている。

今や歯科では当然のキャッチコピーになっている“歯周病は万病のもと”として、誤嚥性肺炎、糖尿病、認知症、早産などとの関係を指摘しており、海外の新たな情報を踏まえて力説し、その内容は歯科界で承知されている研究を報告しているに止まっているが、歯周病は格差社会の象徴としており、国民一人ひとりの環境が反映していることで、調査・データから明確になっているという。さらに、最近、話題になりつつある、“口臭”にも言及しており、この問題も社会問題になってきているとしている。

こうした一連の問題は、個人の疾病に止まらず、その背景・社会の価値観も関係しているとして、英国留学の経験から著者本人が実感していることを、“歯科先進国と称される欧米諸国”の事例を報告し、まさに歯科社会の歴史の意味・重要性を付言している。特に、トップ企業では、社員の口腔健康状態を重要視しており、矯正・予防・健診などが通常の歯科臨床になっていると繰り返している。

簡潔に要約したスペシャルインタビューも効果を狙っての編集といえそうだ。「日本の歯科は意識でもデジタル化でも欧米に遅れている」出井伸之氏(元ソニー会長)、「金融界やハーバードには歯並びの悪い人はいなかった」松尾泰一氏(イーバンク創業者=楽天銀行創業者)、「僕が真剣に歯周病と口臭予防の啓発活動に取組む理由」堀江貴文氏(予防医療普及協会理事)など。最後の良い歯科医院の選択・見分ける方法では、「歯科衛生士の存在、治療内容の説明が丁寧などを挙げている。

全体を通して、海外との比較が難しい点もあるかもしれないが、かかりつけ歯科医、訪問歯科、歯科衛生士・歯科技工士の現状、食育の展開、管理栄養士との連携、歯科大学での歯学教育、将来を見据えた行政との関係などの課題・説明は必ずしも十分ではない。あくまで歯科臨床としての“歯科機能の価値”“社会からも期待”を訴えているからと理解するしかない。本書の特徴は、社会の視点からのコメントが随時記載されている。歯科が欧米では、社会・個人生活で不可欠な価値を有していることを、日本人には再認識してほしいということ。トップレベルのエグゼクティブは歯科に当然のように関心を有している。日本も“後進国から先進国に進んでほしい”との強い願望は伝わってくる。

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