マスクについて|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

マスクについて

 unsplash-logoAni Kolleshiより 編集・改変 エビデンスでは? 医療関係は、エビデンスを頼りに診療しています。マスクもエビデンスに基づく情報で使用しています。 医療関係者の間では「マスクには予防効果がない」ということが共通認識になっています。当ブログでも何度もこのことに関しては触れています。 要するに、予防に関して有効というエビデンスがないのです。 そこで、改めて最近のレポートを見てみました。 マスクに関する報告 COVID-19に感染した人にマスクをしてもらい、咳をした際の効果についてのレポート3)では、サージカルマスクとコットンマスクはどちらも、COVID-19の患者さんの咳から環境および外部マスク表面へのウイルスの播種を防止するには効果がないとまとめています。 さらに、地域社会における呼吸器疾患とフェイスマスク(主に外科用ペーパーマスク)の使用に関する現在の証拠が評価されています4)。この論文はまだ査読されていませんが、31件の研究が含まれ、そのうち12件は無作為化比較試験でした。 エビデンスは、COVID-19に対する保護手段としてのフェイスマスクの広範な使用を支持するほど強力ではない。ただし、一時的にリスクが高い状況にある場合、特に脆弱な個人が短期間フェイスマスクを使用できるようにする十分な証拠があります、とまとめています。 布マスクのエビデンスについても論じられています。5) 布マスクに関するエビデンスは少なく、布マスクの唯一の公開されたランダム化比較臨床試験7)の著者は、「COVID-19、最後の手段としてのマスクの不足と布マスクの使用」8)として布マスクはサージカルマスクに比べはるかに劣り、布マスクの使用のガイダンスを作成する必要があるとコメントしています。 また、WHOは4月6日にCOVID-19におけるマスクの使い方についてガイダンスを発表しました6)。 内容は、ざっくり以下の様になります。 WHOは、医療マスクは医療従事者のために確保されるべきであるとしています。COVID-19ウイルスの拡散のほとんどは既知のケースによるもので、咳やくしゃみ、または感染した表面からの飛沫との接触が必要です。それは普遍的なコミュニティマスキングを含むより広いコミュニティの設定で健康な人によってマスク(医療か他のタイプかに関係なく)を身に着けることがCOVID-19を含む呼吸器ウイルスの感染を防ぐことができるという証拠は現在ありません。コミュニティでマスクを着用することは、人々に誤った安心感を与える可能性もあり、手指衛生や身体的距離などの他の手段を無視することにつながる可能性があります。としています。 しかしながら、エアロゾルという観点から考えると、咳をした場合は、ウイルスが空間にエアロゾルとして2から3時間漂っているとの報告もあります。2)、さらに、サージカルマスクにはウイルスを捕集することができるという報告もあります。1)ただし、顔に対する密着度が重要であるとしています。1) 感染予防の総本山がスタンスを変えた! 上記のスクショは、CDCのWebサイトのものです。裁縫関係の Webサイトではありません。 布マスクのチュートリアルまで掲載するようになってしまいました。 こちら マスクには予防効果がないので健康者はする必要がないとしていたCDCは、アベノマスクに感化された訳ではありませんが4月4日にマスクに関する条項を追加しました。 医療関係者でない一般の方に、布マスクをつけることを推奨し始めたのです。これは、エビデンスはないものの新型コロナの患者さんが急激に増えたことによる、医療関係者が使用するマスク等が無くなってきたための苦肉の策と思われます。 当院は予防措置原則を採用 CDCの変貌に感化された訳ではありませんが、当院としては、科学的にエビデンスがない状況でも規制措置を可能にする考え方の「予防措置原則を適用すべきである」というスタンスをとることにしました。 要するに、マスクには予防的効果があると考え、マスクを予防的にすることを推奨するということです。 日本国民は、文化としてマスクをすることが定着しています。マスク信仰がありほとんどの人が予防効果があると思っていますので今更の感がありますが・・・ ただし、マスクをしていることで安心せず、「適切な手洗い」と「適切なマスクの取り扱い」をすることを忘れないでください。 あとは、マスクが安定供給され、政府指導のもと台湾の様に配給制にすれば、買い占め等が起こらず国民に分配されると思われます。 ちなみに予防原則とは下記の様に定義されています。 予防原則(よぼうげんそく)とは、科学的物質や遺伝子組み換えなどの新技術などに対して、環境に重大かつ不可逆的な影響を及ぼす仮説上の恐れがある場合、科学的に因果関係が十分証明されない状況でも、規制措置を可能にする制度や考え方のこと。1990年頃から欧米を中心に取り入れられてきた概念であるが、「疑わしいものはすべて禁止」といった極論に理解される場合もあり、行政機関などはこの言葉の使用に慎重である。予防措置原則とも言う。 Wikipedia まとめ 当院としては、マスクに関しては「予防効果がある」あるいは「予防効果がない」という様々な見解があり統一見解がないことを鑑み予防的措置を採用しました。 マスクの取り扱いは適切かつ慎重に行うことをお願いいたします。 関連記事 参考文献 1)日本エアロゾル学会HP:新型コロナウイルスや花粉症でのマスク装着に関する日本エアロゾル学会の見解 2)van Doremalen, Neeltje, et al. [ 140 more words ]
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unsplash-logoHush Naidoo 新型コロナウイルスの件で改めて「ヘルスリテラシーの低さ」について、思い知らされました。 当院に勤務している衛生士さんは、診療中はマスクをしていますが、通勤時にはマスクはしていません。理由は、マスクには感染を予防するエビデンスがないからとマスクの正しい使い方の難しさを知っているからです。 ちなみに、風邪等に罹患した場合は、マスクをして通勤しています。これは他人に感染させないためです。 従業員曰く、ほとんどの人がマスクをしているので、してない人は悪いことをしているがごとく白い目で見られると言うのです。 ましてや、咳をしたもんなら、冷たい視線に晒されるとのことです。 エビデンスに基づいて行動をしているにも関わらず、変な目で見られると嘆いています。 なんともおかしなことが、現実に起きています。 これらの現象は、健康に関する情報が不足しているか、もしくは間違えた情報を正しいとして行っているから起きてしまっていると考えられます。 ちなみに、日本人は、ヘルスリテラシーが低い民族だそうです。 後述しますが、日本人はリテラシーが高い民族なのです。太平洋戦争が終わったときに、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)は、漢字はエリートと大衆の調整弁であり、漢字の持つ特異性によって情報はコントロールされ、そのために戦争が起きたとし、これを改善しないと民主主義は広がらないと考え、ローマ字に変更しようということが考えられたといいます。 そこで、日本人の識字率を調査したところ、なんとほとんどの人が字が読めてアメリカより高い数値だったそうです。そこで、GHQは諦め、今の日本語が存在することとなりました。日本人のほとんどの人が読み書きができることにGHQは驚嘆したと言います。 ちなみに、日本人の識字率の高さは、江戸時代から世界一なのです。 その日本人がヘルスリテラシーが低いのは、ほとんどの人がマスコミやSNS等の情報を鵜呑みにして行動してしまうことや医療関係者がいうことに疑いを持たないこと、さらに、自分でこれらの情報等について調べることをしないからに他なりません。 新型コロナウイルスで WHOからパンデミック宣言がなされた昨今、自分の健康を守るためには「ヘルスリテラシー」について再認識した方が良さそうです。 そこで、本日のお話は、「ヘルスリテラシー」についてです。 リテラシーとは? unsplash-logoJosh Applegate まず、リテラシーについてですが・・・ 「リテラシー」とは、読み書きができる能力や、その分野の応用、活用力、理解力を意味しています。 リテラシーとは、英語では、「literacy」と綴ります。意味は、「識字」です。識字とは、読み書きができることで、日本人には当たり前のことなのでほとんどの人が意識したことがないと思います。 ちょっと脱線しますが、結果的には読み書きができないことになるのですが、ディスレクシア(dyslexia)という病気があります。有名なところで、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ベートーベン、アルバート・アインシュタイン、トーマス・エジソン、パブロ・ピカソ、トム・クルーズ、キアヌ・リーブス、オーランド・ブルーム、スティーブン・スピルバーグ すごい人ばかりです。 話を戻します。 ヘルスリテラシー unsplash-logoKelly Sikkema ところでヘルスリテラシーとは・・・ 英語では「health literacy」と綴ります。 健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて判断したり意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるものです。 ちなみに、WHO は、 “Health Literacy has been defined as the cognitive and social skills which determine the motivation and ability of individuals to gain access to, understand and use information in ways which promote and maintain good health. ” 「健康と健康を促進および維持する方法で、情報にアクセスし、理解し、使用する個人の動機と能力を決定する、認知的および社会的技能」 と定義しています。 日本人は、リテラシー が高いわけなので、ヘルスリテラシーも高くて良いわけですが、現状は違います。 今回の新型コロナの件で、ヘルスリテラシーについて国民で再認識する必要性があると痛切しました。 関連記事
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