防衛省歯科医官とは?|お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

防衛省歯科医官とは?

防衛省歯科医官:「恵まれた環境・安定志向が志願理由に少々心配」元幹部吐露

 

新型コロナウイルス感染症対策を巡り、落ち着かない社会になっているが、国外でも騒がしくなってきている。特に各国の防衛任務については、緊張した中で国会でも議論がされている。日本の自衛隊にも議論が及んでいる。改めて問われている点もある。臨戦部隊の論議は別途にして、医療・保健・衛生領域に関心を寄せてみる。医官は既に報道もされているが歯科医官についての報道が少ないのは事実である。

令和3年防衛白書には“医官”の文言は記されているが、“歯科医官”はない。さらに人数は明記されてない。古いデータになるがWikipediaが歯界展望(2016年展望)からの引用になるが、次のように説明している。「歯科医官とは、歯科医師の資格を有する陸・海・空自衛隊幹部自衛官のことで、陸上自衛隊には約150名、海上自衛隊には約50名、航空自衛隊には約40名の歯科医官が所属している」。規約で定数が決定されているようだが、歯科関係者、歯科医師でも関心は薄いのが現実である。陸上自衛隊の階級レベルでは、自衛隊中央病院(世田谷区池尻)第一歯科部長が陸将補に当たる要職である。かつて第一歯科部長を務めた某氏は「制服を着ればなおさらであるが、責務・自負を強く自覚する。患者を診る医療としての気持ちと国を守る自衛官の責務を兼ね備えている。自衛隊での歯科医官の経験は自分を支えている」と述べていた。

自衛隊は警察と同様に階級制度の組織である。「歯科幹部候補生に採用されると、まずは、曹長の階級を指定される。幹部候補生学校の卒業時に2尉に任官するが、免許取得後4年経過している場合は卒業時に1尉に任官する。なお、歯科幹部採用の医官・歯科医官は免許取得後の実務経験年数に応じて階級が定められる。通常は幹部候補生学校卒業時に2尉となり、以後2佐まではほぼ例外なく昇任する。また1佐以上の階級への昇任は狭き門である」との説明がある。

さらに「陸上自衛隊の場合、歯科医官の総員は約150名であるが、歯科医官の7割以上は2佐で占められている。また、陸幕衛生部には、海幕と空幕にある歯科衛生官という行政的な配置が存在しない。総合職の配置として病院副院長を歯科医官が兼ねる場合もある。歯科医官で将官のポストは、自衛隊中央病院第一歯科部長(陸将補)一つのみである。

また、歯科医師として懸念される、歯科医官の初任実務研修は2年間で、管理型の歯科医師臨床研修施設として、陸上は自衛隊中央病院の歯科・口腔外科、海上は自衛隊横須賀病院歯科診療部(歯科・口腔外科)、航空は岐阜病院歯科診療部(歯科)が厚生労働省に認可されている。2年間の臨床研修のうち、防衛医科大学校病院歯科口腔外科麻酔科にて各3か月の研修が行われる。また、在日米軍の医療機関研修が実施されている。この実務研修が終了すると、日本各地の部隊に配置されるようだ。

なお、歯科医官のいわゆる学術研究組織としては、一般社団法人日本防衛衛生学会(会員=現職医官約1000名、歯科医官約230名、看護官約1000名、その他薬剤官・救急救命士・放射線技師・臨床検査技師及び各OB・OG)がある。かつての衛生学会の取材からは、アンケート・調査対象が“自衛隊員・家族という報告等を除けば通常の歯科での発表と相違ない。診療は保険診療の範囲内において、主に自衛隊員やその家族に対して診療を行い、一部の自衛隊病院では民間人も受診することができる。費用は自衛官については全額国費で賄われ、個人負担はない。保険診療が主体となるが、自衛隊病院では一部の保険外診療が患者の自己負担により実施できる制度がある。全ての保険外診療が自衛隊内で実施できないことは課題とされているようだ。

特別な職場でもある自衛隊。「歯科医官の募集には苦労していない様子で、希望者は安定した職場に就職する。しかも2年間の研修医期間には給与も良いということもあり、受験するような気がしています。ややその点を心配しています」と正直に述べていた(517)。歯科医官としての職務への責務・自覚の下での活躍を期待は、歯科界としても変わらない。