コロナ感染症防止対応,体内免疫力”の維持・増強へ|葛飾区お花茶屋の歯科・インプラント|コージ歯科

コロナ感染症防止対応,体内免疫力”の維持・増強へ
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葛飾区お花茶屋の歯科医院、コージ歯科、院長も貝塚 浩二です。槻木神歯大教授に注目:“コロナ対応”“免疫活性化”の科学的論拠を国民に説明

槻木 恵一(つきのき けいいち) 先生
神奈川歯科大学副学長・大学院研究科長、大学院口腔科学講座環境病理学教授。著書は『唾液サラネバ健康法』(主婦と生活社)、『ずっと健康でいたいなら唾液力をきたえなさい!』(扶桑社)など多数あり、テレビをはじめとするメディアにも出演。『anan』(2021年2月3日号)や『ESSE』(2021年3月号)などの雑誌では、記事の執筆や取材協力で、美容と健康、免疫力など、唾液の働きについてわかりやすく解説している。

私が今、重点的に行っているのは、唾液中に含まれる新型コロナウイルスに対する抗体の研究です。研究を進めていくと、新型コロナウイルスに感染したことのない人の唾液中に、新型コロナウイルスに対する交叉IgA抗体があることがわかりました。交叉IgA抗体は、過去の一般的な風邪を引き起こすコロナウイルスの感染により、これまで感染したことがないコロナウイルスにも反応する抗体です。研究対象者の約半数に、交叉IgA抗体が認められました。また、交叉IgA抗体は、50歳未満に多く、50歳以上には少ないこともわかりました。若い人が重症化しないのは、唾液によるウイルスのブロックが重要な役割を果たしているからかもしれません。この研究から、口腔の粘膜免疫を強化することが、新型コロナウイルスの感染防止に役立つ可能性が見えてきました。エビデンスを求めて、さらなる研究を進めています。

 社会がコロナ禍で動揺が続く中で、歯科界から、「日歯は、国民への広報、訴え、主張などをしているのか不明」「限界があると思うが、歯科の立場からもっと情報発信してもいいのではないか」「一般マスコミを含めた記者会見などを通しての広報も必要ではないか」という指摘があるようだ。コロナ感染症防止対応として、医科からの日々、新しい情報が発信され、ネット情報に精通している人からは、逐次送信している人もいる。歯科からの発信でのポイントの一つは、“体内免疫力”の維持・増強への情報提供である。その面では、歯科界でも注目されているのが槻木(いきつき)恵一神歯大教授。マスコミ報道された内容を以下に要約した。

この免疫については平易に説明している。「免疫とは、体外から害を与える微生物などに対して働き、疾病を軽度に済ませる、発症を未然に防止する機能であり、疾病の発症は、微生物の悪さをする力と免疫力のバランスが崩れた時に生じる」と指摘している。このバランスを免疫力優位にしておくことが必要であり、歯科の観点から何があるのか問われると口腔ケアとしている。この口腔ケアがなぜ、免疫との関係してくるのか。患者は、まず齲蝕・歯周病による痛み”“咬み合わせの不都合の主訴で来院するが、まさに臨床分野である。免疫機能の研究は基礎系分野であるが、今後、問われる分野である。細菌、唾液、血液など関連研究報告は不可欠になってくる。全身疾患に関係してくることが既に発表されているが、さらに医学的に明確にされることで、社会から評価されてくる。

ここで問題なるのが口腔内細菌であるが、関係して説明している。「常在細菌には、体を守る働きをするもの、悪さをするのが存在する。この悪さをする細菌やウイルスを減らすことが重要。細菌の塊であるプラークは、歯磨きをしないと落とすことはできない。そこで、口腔ケアの言葉が出てくるのです。さらに近年、歯科関係者が指摘しているのが舌苔。これらの細菌を口腔ケアにより減らすことで、口腔の免疫が十分に機能していくようになっていく。口腔の免疫は、IgAという抗体が働き、害を及ぼす微生物を排除してくれる粘膜免疫というシステムで実行されている。しかし、このIgAも口の中が汚れていれば、防衛が難しくなる」として理解を求めている。

社会の問題になっている感染症にも次にように言及している。「歯周病を放置し重症化してしまうと、歯周ポケットという深い溝ができてしまい、プラークや舌苔のように細菌の温床ができてしまう。歯周ポケット形成の原因となる歯周病原因細菌は、様々な分解酵素を持ち、それを口腔内に拡散し、ウイルス感染を進めてしまうことも理解されてきた。最先端の科学によりワクチンや治療薬の開発が進んでいるが、まだ完成していない。このような時、大切なことは、感染しないために良いと考えられることは、何でも行うこと」と強調していた。

某大学医学部教授の発言要旨を記して置く。「厳しいことを言わせていただきますが、期待を込めていますので了解して下さい」と前置きをして、「歯科の発表は現象に止まることが多い。今後は、臨床結果が細菌環境や神経系統などの結果・関係までの研究が求められている。心臓や脳疾患への影響の研究を深めてほしい。医科にも示唆を与える研究が出てくると期待しています」と某県歯科医学会大会で特別講演のあとにコメントしていた。さらに、2021年8月にオクネット歯科ニュースで配信した、上皇執刀医・天野順大医学部特任教授が“咬合と心臓負担の研究・課題”にも注目されたが、食事をする行為のポイント“噛む動作”についての説明である。「呼吸、血管循環、体温調節、消化、排泄など生命維持に不可欠な機能は、自律神経がコントロールしている。それは、副交換神経・交換神経のバランスで成り立っている」と自律神経の本来の機能について説明した上で、“噛む動作”との関連・影響に言及していた。以上からの参考になるポイントを踏まえて、槻木教授ほかの関係領域の研究者のさらなる研究が期待されてくる。